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内容紹介
Contents Introduction
明日のことは知れない。 だが、何かがある。
昭和三十四年夏、和歌山県西牟婁郡串本町。この漁師町に転入してきた少年・正道の、清々しくかけがえのない一年を描く、実体験に基づいた自伝的小説。いつか希望を摑むという、未来への確信がそこにはある。
中学二年の夏休み前だった。正道は突然、三番目の兄、省三から二学期からの串本行きを告げられた。全く、心の準備も何もなかった。しかし、嫌かといえばそうではなかった。
やっと、こんな草深い田舎の暮らしから抜け出せる、その喜びの方がはるかに大きく、彼はいきなり目の前に開けてきた運命に、なんの抵抗もなくすんなり従った。
彼は既に五歳で母を失い、中学に入学したその年の四月に父を失っていたから、もはや田舎になんの未練もなかった。 (本文より)
著者プロフィール
Author Profile
岩本 将直
1945年(昭和20年)10月25日生まれ。串本高校卒業後、自衛隊に入隊。和歌山県田辺市にて、障がい者支援事業所を開設。「支援の賜物」会長を務める。
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内容紹介
Contents Introduction
青は藍より出でて藍より青し
生い立ち、海軍への入隊、新兵時代、教官生活、復員、病院勤務、開業…
実り多き95年の人生を回顧する。
若いうちの苦労は、老いて必ず実る!
子は親から生れても親より進歩、発展しなければならない。
人生この世に生を享け、親より受けた教育、財産等々すべてこれを台木として、台木は渋柿でも自分は更に更に努力をかさね、工夫をこらして甘柿にならなければならない。
そして大木となり甘い、しかも大きな実をたくさん実らすべきである。これが人生の接木というべきではなかろうか。(本文より)