#体験者の声

出版が繋いでくれた新たなご縁。
恩師からの連絡で、同窓会での発表が決まりました。
田中 彰

今年の1月に『数式で解く軌道力学』というタイトルの本を、出版させていただきました。

以前から、時間ができれば、昭和50年代に業務として携わっていた軌道力学についてまとめてみたいと思っていました。当初、サラリーマンを卒業した後にと思っていたのですが、会社を退社した後に、それまでの業務とはまったく異なる家庭裁判所の家事調停委員、参与員となったことから、さらに10年あまり先送りしていました。令和5年末に裁判所の業務がすべて終了したことから、この機会にと原稿をまとめました。

ちょうどその頃、毎日新聞で自費出版の広告を目にし、出来上がった原稿を送ったところ、それほど売れるような内容の本ではないので出版していただけるか心配でしたが、「出版しましょう」と快諾いただきました。出版にあたり、どのように校正していただけるのか気がかりでした。内容については、専門家ではない方が校正を担当されるのではないかと思い、まずは日本語の間違い、前後で齟齬がないこと等を期待しました。結果として、たとえば、索引と本文との齟齬についての指摘など、期待していた校正をしていただきました。また、カバーと帯のデザインは提案いただいた中から選ぶことができ、大変満足しています。

著者用の本が100冊自宅に届いたとき、どうしようかと思案した結果、お世話になった先生・先輩・元同僚・現職。友人・知人等に送るとともに、大学の図書館へも寄贈しました。新聞広告を見て、本のタイトルと著者名から買ってくれた知人もいました。この先どの程度売れるのかわかりません。最初に印刷した本がすべて売れるとは思わないので、2年後に売れ残りが届くのが心配で恐怖です。というのは、売れ残りの冊数によっては、置き場所にも困るのではないかと思うからです。

先日、お世話になった先生から、「本の内容について同窓会で紹介してほしい」との連絡があり、準備を進めています。本の記述はほとんどが数式なので、どのように何を紹介するのが良いかと思案し、軌道力学のイメージを掴んで、少しでも面白いと思ってもらえるよう、数式はほとんどなくし、図を多くした資料を作成しています。参加者は工学部の卒業生ではあるものの、この分野で業務した同窓生は皆無だと思っています。同窓会のメンバーは先生が卒業論文を指導された600人あまり。今回は東京地区の同窓会、参加者は30人程度ではないでしょうか。参加者にどのように評価してもらえるか、不安と期待が入り混じっています。

同窓会での紹介を考えるうちに、本の内容は軌道力に馴染みのない読者も想定したものとすべきだったのではないかと今は反省しています。本の内容は間違いがないことに意識を集中して何回も見直しましたが、同窓会での紹介という別の切り口から見てみると、イメージが掴め、よりわかりやすく、興味を持ってもらえる内容にできたのではないかと思うからです。

最後になりましたが、出版にあたってご指導ご支援していただきました東洋出版のS様に感謝いたします。ありがとうございました。

『数式で解く軌道力学』
知恵を絞り工夫すれば、中学と高校で習った数学で軌道力学はここまで解ける! この本一冊で軌道力学のイメージがつかめる   I 基本力学 II 人工衛星軌道の表し方と基本関係式 III 軌道の摂動と瞬時速度変化による軌道の変化 IV 静止軌道 V 太陽同期準回帰軌道 VI 円制限3体問題の特殊解
ジャンル:
数学
発行:
2024年12月
定価:
定価 1,650円